山の南側斜面の切土地に建つ昭和50年築の戸建住宅を改装しました。キッチン、洗面所、浴室などの水廻りの全面改装、そして、リビング、その他居室の仕上げ改修です。
便所は便器の取替え、浴室は浴槽取替えとタイル仕上げ、キッチンはL型キャビネットのオープンカウンターと変更してダイニングと一体となるよう計画しています。ダイニング床はナラ無垢フローリング。床暖房を設置。
リビング、客間には床暖房を設置し、床を同じくナラ無垢材のフローリングとしています。壁、天井はクロス張替えのみ。その他の新規製作の建具はオーク材を使ったものとしました。
費用は概ね800万円。
キッチンはL型キャビネットのオープンカウンターと変更してダイニングと一体となるよう計画しました。開口部の位置を調整して、天井にはトップライトを追加しています。部屋を明るくすることで、清潔感が増すように感じられます。ダイニング床はナラ無垢フローリング。床暖房を設置。
リビングは一部和室であった部分を洋室にすることでダイニングを含めた一体的な空間に変更できました。また、和室を洋室に改修することで不要になった通路部分を、収納に作り変えています。壁、天井はクロス張替え程度としたが、床はナラ無垢フローリングとし、床暖房を設置しています。
古家の改修はまず物件選びが重要になります。不良物件を入手しないようにしなくてはいけません。そのためには、その土地の周囲の状況やその土地の履歴を調査することが不可欠になります。例えば過去に谷だった場所は、造成されて今は谷になっていなくても地下には水脈があり湿気が多い場所があります。湿気が多い場所では、土台を中心に建物が腐食している可能性が高くなります。
物件購入に先立って見学に行った際に、床下や天井裏などを確認することをお勧めしています。土地の条件がいい場合は、建物の状態もいい場合が多いです。住み手が健康に暮らしていくためには湿気が多過ぎない場所のほうが望ましいですが、住宅も同様。土台などが腐っている場合はその部分の改修及び腐蝕予防対策に費用がかかる場合も念頭に入れる必要があります。
物件購入後は、専門家を交えて既存建物の緻密な調査を行い、設計にかかります。家賃とローンを二重に払う期間をなるべく短くするためにも、早急に設計を進める必要があります。うまく計画すれば、このような余計なコストを省くことができます。
物件購入前にある程度の調査をして、状態のいい物件を入手した場合は、構造体にお金をかける比率が低くなり、その分を内装でこだわったものを使うことができるようになります。既製の張り物材料ではない、本物の自然素材を使ったり、味わいの深い古材を使ったりすることも可能性が出てきます。
物件購入前にある程度の調査をして、状態のいい物件を入手した場合は、構造体にお金をかける比率が低くなり、その分を内装でこだわったものを使うことができるようになります。既製の張り物材料ではない、本物の自然素材を使ったり、味わいの深い古材を使ったりすることも可能性が出てきます。
施工会社の見積り、契約の後に施工に入ります。実際に現場の壁をはがしてみると思惑と違うことがよくあります。しかし、その都度職人さんと相談しながら、施工費用も考慮しながら、解決していきます。何を実現したいのかを突き詰めて考えることで、逆にそれ以外のこだわらなくてもいい部分が見えてくることもあります。そのような整理をすることで、当初は思っていなかったものに化けることもあります。そこもリノベーションの醍醐味です。